今年の春から、外来で診察のときに、上のようなご相談を多数いただいています。
「ほぼ毎週、熱をだします」
「咳や鼻水の症状が、ピークをすぎて数日すると、またすぐ元に戻ってしまいます」
多くは1~3歳くらいで今年度から保育所や幼稚園にはいったお子さんですが、すでに集団生活をはじめて1~2年経ったお子さんの保護者の方からも、同じご相談を受けることがよくあります。中にはかなり思い詰めている方もいらっしゃいます。
お子さんの発熱や風邪の症状は辛そうですし、お仕事にも差し支えるので家族全体にとってとても大変ですよね。
さらにその回数が多いと
「免疫力が弱いのではないか…」
「血液の病気ではないか…」
「親である自分のせいではないか…?」
といろいろな気持ちが出てきてしまいます。
さらに、そんな不安な気持ちでインターネットで検索すると…。
実に様々な「重い病気」や「怖い病気」が出てきて不安のスパイラルにはまってしまいます。
以下は個人的な感想ですが、今年の春夏に感染症にかかる機会が多いのは、お子さんのコンディションも多少は関係あるかもしれませんが、ほとんどは「今の環境のせい」と感じています。
この3年間、新型コロナウイルス対策でお子さんたちの風邪は例年より少なく抑えられていました。
しかし5月に5類に変更になり、皆さんのマスクや消毒などの感染対策のガードが下がったため、これまで3年にわたって流行しなかった感染症が一気に今、流行している印象です。
また本当に重い病気がある場合は、「風邪の回数が多い」で済むことはほとんどなく「1回の感染でも入院、または集中治療レベルの重症になる」という印象です。
そうはいっても一日一日が大変なことには変わりありませんが、極端なネットの情報に引きずり込まれず、おだやかにお子さんと過ごしていただければ幸いです。
もちろん、ご心配な点・気になる点があればweb問診票に入力していただいたり、診察のときにお気軽にご相談ください。
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