茨城県土浦市桜町の小児科

お知らせ

5~11歳の小児用新型コロナワクチンについて

3月から、全国的に5~11歳の小児用新型コロナワクチンが開始されつつあります。当院での方針・対応をお示しいたします。ご希望の方は、最後までよくお読みいただき、ご検討のほどよろしくお願い申し上げます。

予約方法、接種日は文末に載っています。


対象患者さん

当面は当院がかかりつけで、以下のような基礎疾患がある方に接種いたします。

 

「かかりつけ」とは

原則的には気管支喘息などの特定の基礎疾患があり一定の受診間隔で受診していただいている患者さんです。しかし、風邪などで複数回受診している患者さんでもメリット・デメリットを十分ご検討のうえ、ご希望があれば予約・接種可能です。

 

「基礎疾患」とは

日本小児科学会がしめす【基礎疾患について】(下記)の部分に該当する患者さんです。しかし、これらがなくてもメリット・デメリットを十分ご検討のうえ、ご希望があれば接種いたします。

 

日本小児科学会の考え方

日本小児科学会では5~11歳の小児用コロナワクチンについて以下のように考え方を示しています。以下の

【感染状況とワクチンに対する知見】(2022年1月9日)

【ワクチン接種の考え方】(2022年2月14日)

【基礎疾患について】(2022年2月14日)

をよくお読みください。下線部は当院の副院長がつけたものです。

 

【感染状況とワクチンに対する知見】(2022年1月9日)

1)国内における5~11歳の新型コロナウイルス感染症(以下、COVID-19)症例の大多数は軽症ですが、感染率が同年代人口の1~2%にとどまるなかでも、酸素投与などを必要とする中等症例は散発的に報告されています1)。今後、全年齢において感染者数が増加した場合には、ワクチン未接種の小児が占める割合が増加し、小児の中等症や重症例が増えることが予想されます。

    

2)2歳未満(0~1歳)と基礎疾患のある小児患者において重症化リスクが増大することが報告されています2)

    

3)長期化する流行による行動制限が小児に与える直接的および間接的な影響は大きくなっています。

 

4)国内で5~11歳を対象とする接種への承認申請が出されているワクチンは、現時点ではファイザー社製のみです。同ワクチンは従来のワクチンと比べ含有されるmRNA量が1/3の製剤で、使用に際し注意が必要です。海外では、5~11歳の小児に対する同ワクチンの発症予防効果が90%以上と報告されています3)が、新しい変異ウイルス(オミクロン株など)への有効性を示すデータは十分に得られていません。

 

5)米国では、2021年11月3日~12月19日までに5~11歳の小児に約870万回のファイザー社製ワクチンが接種され、42,504人が自発的な健康状況調査(v-safe)に登録されました。2回接種後、局所反応が57.5%、全身反応が40.9%に認められ、発熱は1回目接種後7.9%、2回目接種後13.4%に認められました4)

 

6)上記と同期間に、米国の予防接種安全性監視システム(VAERS)には、4,249件の副反応疑い報告がありました。このうち97.6%(4,149件)が非重篤でした4)。重篤として報告された100件(2.4%) の中で最も多かったのが発熱(29件)でした4)11件が心筋炎と判断されましたが、全員が回復しました4)。 

 

7)5~11歳の小児では16~25歳の人と比べて一般的に接種後の副反応症状の出現頻度は低かったと報告されています5)

 

本文:http://www.jpeds.or.jp/modules/activity/index.php?content_id=404

  

【ワクチン接種の考え方】 (日本小児科学会のHPから抜粋)
1)子どもをCOVID-19から守るためには、周囲の成人(子どもに関わる業務従事者等)への新型コロナワクチン接種が重要です。

 
2)基礎疾患のある子どもへのワクチン接種により、COVID-19の重症化を防ぐことが期待されます。基礎疾患を有する子どもへのワクチン接種については、本人の健康状況をよく把握している主治医と養育者との間で、接種後の体調管理等を事前に相談することが望ましいと考えます。

 
3)5~11歳の健康な子どもへのワクチン接種は12歳以上の健康な子どもへのワクチン接種と同様に意義があると考えています。健康な子どもへのワクチン接種には、メリット(発症予防等)とデメリット(副反応等)を本人と養育者が十分理解し、接種前・中・後にきめ細やかな対応が必要です。

 
4)接種にあたっては、接種対象年齢による製剤(12歳以上用と5~11歳用のワクチンでは、製剤・希釈方法・接種量が異なります)の取り扱いに注意が必要と考えます。また、集団接種を実施する場合においても、個別接種に準じて、接種前の問診と診察を丁寧に行い、定期接種ワクチンと同様の方法で実施することが望ましいです。より詳細なデータが出た時点で、接種に対する考え方について随時検討する予定です。

 
本文:http://www.jpeds.or.jp/modules/activity/index.php?content_id=409

 
【基礎疾患について】 (日本小児科学会のHPから抜粋、一部簡略化)

小児科学会では接種を考慮する基礎疾患として、以下のような病気を挙げています。比較的、重めの病気を持っている方が想定されています。

  • ・コントロール不良の難治性喘息
  • ・喘息以外の慢性呼吸器疾患
  • ・症状がある、または治療・運動制限を受けている心疾患
  • ・透析を受けている腎疾患
  • ・免疫抑制療法を受けている臓器移植後の方
  • ・難治性のてんかん
  • ・重症心身障碍児
  • ・マスクの着用が困難な神経発達症(発達障害)

など

本文:http://www.jpeds.or.jp/modules/activity/index.php?content_id=409

 
接種するか、ご相談が希望の場合

接種するか、ご相談が希望の場合は、web問診票にその旨をご記載のうえ、診察の時に医師にご相談ください。相談のためだけに予約・受診いただいても大丈夫です。電話でのご相談には応じかねます。

 


予約方法、接種日

予約は3月7日(月)から可能です 。

ネット予約のみです。

3月19日(土)から接種いたします。


注意点

母子手帳を必ずお持ちください。

2回目の日付は自動的に、1回目の3週間後に固定されます。ご了承ください。

コロナワクチンの前後2週間はほかのワクチンを接種できません。予定がある方はご注意ください。